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子どものイタズラ行動の意味
日々、子育てに追われ、ついつい子どもを怒ってばかりと自己嫌悪に陥ってしまうことはありませんか?あるエピソードをもとに一緒に考えてみましょう。
1歳6か月を迎えた男の子を抱え、毎日子どもに振り回されて、心が休まるヒマもないママの例です。
静かにしているな、と思うと、テーブルの上にあったジュースの入ったコップや醤油ビンをひっくり返し手のひらでピシャピシャ、そこら中に広げてまき散らしていました。カーペットに染みの地図、書きかけの資料にはみごとな小さい手形。さらにハンガーに掛けておいたお気に入りワンピースにしがみついたのか醤油やジュースの染みが・・・。
最初は親の不注意、子どもの成長と大目にみていましたが、最近ますます行動範囲が広がって、ガス台のツマミを廻す、台所の扉を開けて中身をばら撒く、お風呂の残り水に身を乗り出してバシャバシャと遊ぶなど、ヒヤッとする場面も。今では子どもの見守りというより、見張りや監視をしているような状態です。
気持ちに余裕がない時は、甘えてきても「いまアナタのゴハンを作ってるんでしょ、後にして!」と突き放したり、昂った気持ちを抑えられずに手をピシャと叩き怒鳴って泣かせてしまうこともあります。そこではじめて我に返り、思わずギューっと抱きしめ「ママが悪かった、ゴメンね」と一緒に涙することも。
誰でも同様の経験をされているのではないでしょうか。ここでこのエピソードから子どもの行動について振り返ってみたいと思います。
このお子さんは、お母さんを安全基地にして自力で歩いて行動範囲を広げ、積極的に知的な探索活動へと発展させています。歩行が可能になるということは運動面の発達だけでなく、お座りから立っち、あんよへと姿勢を変えることで目線が一層遠くへと行き渡り「あそこに見えるのはなんだろう」と好奇心が触発されていくのです。
テーブルには気を引きそうな物がたくさん見え、立って背伸びし手を伸ばせば手に入れることができるようになりました。偶然に倒した醤油・ジュースはテーブルの一面に広がり、それぞれ性質の違う液体の感触を確かめるように手のひらでピシャピシャと叩くと方々に散り、はねた液体は書類を濡らして色が変化し、さらにはビショビショになった汚れた手は、歩いて移動してハンガーの洋服に塗りつける、という一連の行動へとつながっていきます。イタズラ行動(遊び)が新しいことを発見し、一つひとつの興味や遊びは無限に広がっていくことになります。
これを、親(大人)側では「とんでもないことをしでかす困ったイタズラ行動」として捉えますが、子どもは親から怒られるなどと思いもよらず、ましてや良い悪いの判断はつかず、全てが遊びであり、楽しいことばかりなのです。
大人の手助けがないと何一つできなかった赤ちゃんが、独りで歩けるようになると「独りで」色々なことにチャレンジしたがります。この時期は意欲や気持ちが先行し、行動が伴わず失敗することがほとんどですが、ここで大事なことは子どもができないからとやってしまわないこと、できるところは辛抱強く見守り、できないところでは子どものやる気を損なわないように手伝い、意欲を引き出していくことです。親は子どもがチャレンジすることに付き合い、手がける過程を励まして見守る姿勢が、子どものやる気を引き出します。できたことはもちろん、失敗しても頑張れたことをほめること。それが子どもの喜びになり、さらに新たなことへのチャレンジにもつながっていきます。
このように、1歳半から2歳を迎える頃は、何でも「自分が、自分で」とやりたがる自己主張が始まる頃で、親にとっては大変な時期でもありますが、裏返せば「一人の子ども(人間)」として自我が芽生える時期であり、新たな成長の発見もあります。子育てに楽しみと深みが出てくる頃と捉えてみませんか?
(子育て支援課)