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市からのお知らせ|子育て関連コラム

遊び場でのトラブル~元気すぎる子、おとなしい子~

2013年11月28日

 子育て支援センターなど幼い子の遊び場では、元気に駆け回り物怖じひとつしないで遊ぶ子や、お母さんお父さんの近くから離れずじっと周りの様子を見ているような子など、様々なタイプのお子さんがいます。親御さんからするとどちらにしても、心配なことがあるようですね。

 

 例えば、活発な子の中には、自分のやりたい放題でおもちゃは貸さない、それどころか他の子が使っているおもちゃまで取ってしまう子がいたりします。滑り台の順番は待てない、親が注意すると大泣きで自分を通そうとする、口も達者で同じ位の年の子どもであればいとも簡単に言うことをきかせてしまう。親はいつもはらはら。叱ってもとにかく言うことをきかず、他の子に迷惑をかけてしまうのではとそそくさと退散しなければなりません。

 

 それとは対照的に、おとなしい子は、他の子と遊べずお母さんと絵本を見たり、おもちゃで静かに遊んだりしていて、元気な子が近くに来ただけで泣きだしてしまうことも。他の子と少し遊べたとしても、おもちゃをとられてじっと我慢していたり、少し大きくなれば、不本意ながら遊んでいたおもちゃを差し出したりします。
 そんな我が子を、親は情けなく思ったり、こんなに気が弱くてこの厳しい世の中を渡っていけるのか?幼稚園に行くようになったらいじめられるのでは?と心配します。

 

 どちらも切ないですね。集いの場は、子育ての負担感を和らげる場であるのに、かえって親のストレスになるので、出掛けるのをためらってしまうという声もときどき耳にします。

 

 では、どうしたら楽しく遊びながら交流できるのでしょう。
 それには、まず乳幼児というものを知ることからだと思います。
 子育て支援センターなどに来ている3歳位までの子どもは、まだ自分以外の人と上手にコミュニケーションをとることは不可能だと思っていた方が良く、2歳位のいわゆる第一反抗期(イヤイヤ期)を終えてから他者と自分の区別がつくようになると言われています。物を貸せるようになるのは4歳位からだという発達心理の説もあります。
 それぞれの子の行動には意味があるので「○○したかったんだね」など、子どもの心に寄り添って言葉を掛け落ち着かせてから、「でも△△したほうがもっと楽しいよ」と導いてみてください。そして前に比べて良くなったことは、具体的に「お友達と楽しく遊べたね」「順番守れたね」など言葉にしてほめてあげてください。ほめられることで自信がつき、気になる部分も改善していくことでしょう。

 

 普段子どもとずっと一緒にいると、こんなことは当然できるはずと思いこみ、周りの子ができているのにうちの子はできていないと落胆してしまいがちですが、他の子と比べるのではなく、比べるのであれば「少し前の我が子」ということですね。

 

 そして遊び場で楽しく交流する大事なポイントは、他のお子さんも良くなったことは、喜んでほめてあげることです。自分の子が楽しく遊べていれば良いということだけでなく、周りに目を向けることも大人としては大切なことではないでしょうか?声を掛け合うことで相乗効果が生まれ周りの雰囲気もぐっと良くなります。人に声掛けするのが苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、子どもには声を掛けやすいのでは?この時期は子どもを通して大人同士の繋がりができるチャンスの時期でもあるのです。
 また短所は長所という言葉もあるように、視点を変え「ずっと絵本を見ていられてすごいね」「みんなと仲良く遊べるね」のように気になる部分がその子の強みになるような言葉掛けをするように気を付けたいですね。温かい目で見守って勇気づけてあげたいものです。

 

 でも、親子だけでは、なかなか解決できないこともあるかもしれません。そんな時は、スタッフに相談してみてください。子育て支援センターのスタッフには、子育ての経験がある方や保育の専門知識がある方もいます。親子間のトラブルに関しても子育て中の経験に基づき気持ちを分かってもらえるでしょうし、子どもの発達に伴う特徴に沿って対処方法などアドバイスがもらえるかもしれません。
 遊びの場は、いわばコミュニケーションの練習の場です。いろいろな場面に出会い、感じ、他の子や大人の対応を見聞きするうちに、親子共々色々なことを身に付けていく場にもなっているのです。

 

(子育て支援総合コーディネーター)