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秋の夜長は絵本を楽しみませんか?
朝晩の冷え込みが秋の深まりを感じさせる季節になりましたね。秋と言えば読書。過ごしやすい気候の中、じっくり読書ができたらいいなとお考えの方もいらっしゃるかと思います。ただ子育て中に本を読む時間は、なかなかとれないものですよね。しかし子育て中だからこそ出会える「絵本」というものがあります。
私にも、子育て中に出会ったとても思い出深い絵本があります。それは椿宗介作「はなのしずく」という絵本です。
その夜、私はいつものように3人の子どもを一気に寝かしつけようとこの絵本を片手に子どもと一緒に布団に入りました。私の両脇には、5歳の長女、2歳の長男が絵本を楽しみに陣取ります。なので生後3か月の次男はいたしかたなく私の胸からお腹あたりの上にあおむけに寝かせ、私は絵本を高くかかげ読みすすめていきます。そうしているうちに文の中に出てくる「ぴちゃん、ぱちゃん、ぽちょん」という言葉に赤ちゃんの次男が「きゃっきゃ けちゃけちゃ」と大笑いするのです。繰り返し出てくる同じ言葉に何度も大笑いし、こんな生まれたばかりの赤ちゃんに絵本の内容がわかるのかと本当にびっくりしたものでした。
弟の反応がおかしくて姉と兄もケラケラ、皆で笑って和むひとときを送った記憶があります。その後も次男の反応見たさに何度もこの本を読み聞かせしていました。
この絵本は子ガエルが母ガエルの病気を治すために、ある薬を探して冒険するという物語で私自身も母親としてじーんと胸にくるものがありとても印象的な作品です。なにより親子で温かい時を過ごすという子育て中だからこその貴重な体験をさせてくれました。
さいたま市でも絵本との豊かな出会いの願いをこめて、まずは、4か月~10か月くらいの赤ちゃん向けにブックスタート事業という取組をしています。赤ちゃんがはじめて絵本と出会い、絵本を通じて親も子も人とのつながりを広げていってもらいたいという目的があります。
4か月児健康診査の通知に「絵本の引換券」を同封していますので、その引換券をもってお近くの単独型子育て支援センターに親子で行ってください。そこで絵本をお渡しします。これを機に子育て支援センターという遊び場も知っていただき、お友だちづくりにも役立ててもらえたらと思います。絵本の読み聞かせ方や選び方など、分からないことがある時はスタッフに声をかけてみてくださいね。やさしく教えてくれると思いますよ。もらった絵本は、その場でも家に帰ってからでもどちらでもいいので是非読んであげてくださいね。お子さんによって様々な反応があるのではないでしょうか。子どものかわいらしい姿をみられるのも親の楽しみですよね。
もう少し大きくなったお子さんにも強い味方といえば図書館ですよね。絵本コーナーには、おすすめの絵本が表紙をむけておいてあります。年齢や季節などでその子にあった絵本を選ぶのに迷った時は、図書館のスタッフに声をかけて聞いてみましょう。児童書に詳しいスタッフが教えてくれたり、新しい絵本なども紹介してくれたりするかもしれません。また「絵本の読み聞かせ」をはじめ、すばなしをしてくれる「おはなしの会」などもあります。武蔵浦和図書館では期間限定で「こどもの本の福袋」という図書館員が選んだ絵本を袋に入れて貸し出すことを行い、とても好評でした。図書館によって色々な取り組みがありますのでお近くの図書館のHPをみて色々なイベントに参加してみてください。新しい発見があると思いますよ。
また、意外と知られてないのですが、児童センターや公民館の中にも、絵本や児童書がたくさん置いてある施設があります。子ども向けの催しも行っていますので、なにかの機会にちょっとのぞいてみてください。
「絵本とは、読んでもらってその威力を発揮するもの」だそうです。先日大人のための絵本講座で聞いた言葉です。私も始めのうちは絵本を読んでもらうことに慣れていないので少し緊張しましたが、読み進めてもらううちに、子どもの頃のように絵の中の気になるところをじっくり見て空想を巡らしたり、夢中になって遊んでいた頃を思い出したりして心がほっこりしました。そして読んでもらった本のうち谷川俊太郎作「わたし」という作品からは、“わたし”をとても愛おしむ主人公の行動を通し「自分を大切にしよう」と改めて思いました。
子育て中は特に“やらねば”を優先し、自分のことは二の次にしていることが多い時期でもあります。たまには誰かに絵本を読んでもらうことも良いかもしれません。子どもの絵本の読み聞かせ会も“自分のため”の読み聞かせと思って聴きながら参加してみてはどうでしょう。ゆっくりとした時間を自分のためにとり、癒してあげること、自分を大切にすることで気持ちに余裕ができて、自分以外の人も大切にできることに繋がるかもしれません。
(子育て支援総合コーディネーター)